夫を妊娠・出産・育児の当事者にするために
みなさん、こんにちは。現在妊娠中、助産師のマイです!
今日は、題名の通り、“夫を妊娠・出産・育児の当事者にするために”についてお話したいと思います。
女性は妊娠をして、徐々に大きくなるお腹や胎動を感じることによって、少しずつママになる自覚を持ちやすいですが、ことパパに関してはママに比べると遅れるといわれています。
妊娠中、パパの生活自体はあまり大きく変わらないことの方が多いですし、お腹に触れて胎動を感じてもリアリティがないことも多いです。
実際に生まれて自分の腕でわが子を抱き、その重みを感じて父性が芽生える、ともいわれています。
また、実際の育児に関しても、入院中から助産師の指導を受けてお世話を開始し、赤ちゃんと触れ合う時間が持てるママと比べると、どうしてもパパは育児のスタートが遅れる分、ママに比べて育児に苦手意識を抱きやすいです。
でも、本当のところ、生まれてくる前から、少しずつパパになる準備をして欲しいし、しっかり自分(ママ)のサポートもして欲しい、と思いますよね。
どうしたらパパを妊娠・出産・育児の当事者とすることができるのか、私の考える工夫をお話していきたいと思います。
自分だけで決めすぎず、パパも巻き込む
初めての妊娠・出産・育児となると、ママとしては色々と選択を失敗したくないものです。
子どものためを思うと、こだわりも出てきます。
バスタオル1つにしても、肌触りの良いものだったり。こんな服を着せたい、だったり。
専門家や育児経験者から、これが良いですよ!、これが必要ですよ!と聞けば取り入れたくなるもの。
でもこの時、ママ1人で夢中になってはいませんか?
1人で夢中になっていると、パパは入る余地もなくなって、当事者としての意識は下がってしまうかもしれません。
実際、パパはコロナ禍で妊婦健診にも同行できなくなって、エコー画像で動いているわが子を見たり、医療者と話したりするタイミングは失われています。
ママよりわが子を感じられない状況でいるのです。
でも、そんな中でも、パパとして、パパなりに、この先を想像しながら、生まれてくる子どものこと、家族のこと、仕事のことなどを考えていることはあります。そして、多くはそれを語らない方がほとんど。
妊婦の私だけが大変!夫は何も考えていない!パパになる自覚がない!先のことを考えているのは私だけ!?とイライラする前に、パパとゆっくり話してみる機会を持つといいかもしれません。
ママ1人で盛り上がりすぎず、
ぜひ、妊娠中の楽しい出産・育児準備を、パパも巻き込んで、一緒に行うことをオススメします。
パパに主導権を持たせる部分をつくる
私は助産師なので、妊娠・出産・育児に関しては専門家。
どうしても夫に遠慮させてしまう部分があるようです。
それでも初めてなのでわからない部分もあります。
私の夫は車好きで、ネット検索など調べることが得意なので、
自分では選びきれないものに関しては、夫にお任せすることにしました。
チャイルドシートやベビーカー、産後の食事をどうするか宅配食や家事代行、ミールキットについて、どこがいいのか(口コミ、価格など)を調べてもらうことにしました。
調べた結果、それぞれのメリット・デメリット・価格などを教えてくれて、わが家に合うものはどれか、を一緒に決めたりしました。
自分のことも全てパパに共有する
「助産師は妊娠・出産・育児の専門家だし、詳しいでしょ?得意な人がやればいいと思ってる。」
「(私が)産休育休に入ったら、1馬力になるし、仕事しないとお金ももらえないでしょ。仕事も僕がいないとまわらないし、僕は育休なんて取れない。」
妊娠中、夫から言われた言葉です。
これを聞いた時は父親になる自覚がない!と、とても怒れましたが、
冷静に思い返すと、とても合理的な判断をする夫だとも思いました。
産後の生活は、何が正解かは、それぞれの家庭によって違います。
でも自分(ママ)がいかに産後を楽に過ごせるかが大事だと思っています。
そこで、妊娠・出産・育児にまつわることに関しては、私のことも全て知っておいてもらって、悩んだ時に一緒に考えて判断していけるように、内容を共有することにしました。
妊婦健診の内容やエコーの画像を共有するのはもちろん、保健指導の内容も共有、
私の仕事にまつわる産前産後休暇の手続きについてや、出産手当金はいついくらもらえるのかなども全て共有しました。私の身に起こることですが、2人で考えて、2人が知っている状態にしました。
そうすれば、“私じゃなとできない”ことは減り、2人のどちらでもできる・知ってる状態を作ることができます。
まとめ
今回は“夫を妊娠・出産・育児の当事者にするために”についてお話ししました。
これらの工夫からわかるように、一番大切なのことは夫婦でコミュニケーションをとることです。
お互いにどんな妊娠・出産・育児をしていきたいのか、
これまで一緒に生活をしてきて、何も言わなくても分かり合えていた2人だったとしても、こと妊娠・出産・育児となると別物で、それぞれの考えがある場合も多いです。
それに1人で子育てをして、生活していくことは難しいのです。
妊娠中に、出産・育児準備をしながら、お互いの考えを共有して、2人の認識のズレが少なくなるといいですね。
自分(ママ)だけが頑張るのではなくて、夫婦2人で一緒に進むこと。
その先には、パパが育児の当事者になっていて、さらに自分(ママ)のいちばんの理解者・サポーターとなっている未来が待っているかもしれません。