妊娠中の体重増加
みなさん、こんにちは!助産師のマイです。
2月はバレンタインがあるので、甘いものの誘惑がある時期。
そう、冬生まれの赤ちゃんを妊娠中のママはバレンタインだけでなく、数々の誘惑を乗り越える必要があるんですよね。
クリスマス、お正月、ここも注意したいポイント。絶対増えるんです。
妊婦じゃなくても体重増えますよね。塩分取り過ぎてむくんだり。
私もクリスマス、お正月でググッと体重が増え、そこから調整の日々でした。
おかげで妊娠10か月での体重増加は+13kg、もう増やせません💦
増えすぎは良くないのですが、増えないのも良くないって知っていますか?
今日は妊娠中の体重増加の真相についてお話します!
[/word_balloon]体重が増え過ぎても、増えなさ過ぎてもいけない理由
体重が増えすぎると良くない理由は、みなさんお分かりだと思います。
増え過ぎた分、自分の身になりますし、産道にお肉がつき過ぎて、難産になる可能性や、
妊娠高血圧症候群など、妊娠中の異常に傾きやすくなる可能性があります。
では体重が増えなさすぎると、どんなことが起こるかというと、
赤ちゃんが充分に育たず、小さな赤ちゃんが産まれる可能性があります。
それだけでなく、その赤ちゃんは、将来、大人になったときに、糖尿病や高血圧、高脂血症など、メタボリックシンドロームを発症するリスクが高いといわれています。
子宮の中で低栄養にさらされた赤ちゃんは、その環境に適合するための体質変化が生じて(エネルギーをため込みやすい体質に変化)、
産まれた後、栄養環境が改善すると(自分で食べられるだけ食べるようになると)、過栄養状況となり、疾病を発症するリスクが高まります。
『将来の健康や特定の病気へのかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定される』というDoHaD仮説が提唱されています。
日本人女性は、妊娠中にあまり体重を増やしたがらない傾向がありますが、
これで妊娠中の適正な体重増加が必要な理由がわかりますね。
適正な体重増加は、妊娠中の女性の健康と、赤ちゃんの将来に大きく関わる、ということです。
体重はどのくらい増えて良いの?
妊娠中の体重増加の目安は、妊娠前のBMI(肥満度指数)により決まります。
妊娠前のBMIが、
18.5未満【やせ】:12〜15kg
18.5以上〜25未満【ふつう】:10〜13kg
25以上〜30未満【肥満1度】:7〜10kg
30以上【肥満2度以上】:個別対応(上限5kgまでが目安)
BMIは、妊娠前の体重kg ÷ 身長m×身長m で算出できます。
最終的にここまで増えていい、というのはこれでわかりますが、
妊娠期間中はどのようにしたらいいか悩みますよね。
よくいわれているのは、週に0.3〜0.5kg以内の体重増加です。
また、BMI別の妊娠中の体重増加曲線が作成されており、国立生育医療研究センターのホームページよりPDFがダウンロードできるようになっています。https://www.ncchd.go.jp/scholar/research/section/socialmed/20210916.pdf
これを活用すると、今どのくらい増えて良いのか、が具体的にわかりやすいですね。
まとめ
しっかり体重をコントロールするには、毎日体重計に乗ることから、始めましょう。
ちゃんと見ておかないと、知らないうちに体重が激増している、なんてことになりかねません。
赤ちゃんの健康な成長発達のためにも、無理な減量はできませんし、必要な栄養は摂取する必要があります。
食事を抜いて調整する、というのはもってのほかです。
また、急激な体重増加(500g以上/週)と、急激なむくみ、排尿回数の減少がある場合は要注意ですので、産院への連絡・受診をしましょう。