助産師の私が、妊産婦さんの身体のケアを始めた理由
みなさん、こんにちは!助産師のマイです。
いまサロン開業をめざして準備しています!!
いつもはお役立ち情報をブログに書いていますが、
今日は、どうして私が、セラピストの学びを始めて、サロン開業をしようと思ったのか
その“想い”を綴りたいと思います。
“その人が望むケアをしたい” 目指した看護の道
そう思うようになったのは、祖父の介護をしていた祖母の姿をみていたからでした。
祖母を中心に、寝たきりの祖父を介護をする家族の中で育った幼少期。
すでに食べることも、話すこともできない状態で、
どうしたら、じいちゃんは嬉しいのか、喜んでくれるのか、子どもながらに考えていました。
ある時、祖母が『じいちゃんは、スイカとサイダーが好きだったから』と、
もう口からは食べられないけれど、大好きだったスイカの果汁やサイダーを少しガーゼに湿らせて舌の上にチョンとのせ、少しだけでも味わえるように試したことがありました。
この時の祖父の嬉しそうな表情を見て、とても嬉しかったことを覚えています。
麻痺で表情も乏しいのに、その時のとても柔らかくゆるんだ顔は、今思うと、祖母の祖父を想う心から導き出せたものだったと感じます。
私もそんなふうに誰かの役に立てる人になりたい、その思いから看護の道に進みました。
身体のケアを学ぶきっかけ
看護師として、仕事をスタートしましたが、まだまだ経験の浅かった私には、知識も技術も足りず、不甲斐なさを感じる日々でした。
もっと知識をつけて、相手を想う看護を、自分の手でケアできる人になりたい。
そう思ったときに、その先に見えてきたのが助産師でした。
看護師を3年間経験した後、助産師学校に進学し、助産師になりました。
経験を積み、ある程度を1人でできるようになった頃、1人の妊婦さんと出会いました。
その方は妊娠をしてから重度の腰痛に悩み、自分の足で歩くことも辛く、移動は車椅子を使うほどの状態でした。
その時の私は、腰痛には骨盤ベルトを巻くことしか術を知らず、その方のお悩みに応えることができませんでした。それは他の助産師や医師も同じでした。
その妊婦さんは腰痛を抱えながら、妊娠・出産を乗り越えました。
彼女がずっと求めていたケアは『腰痛の緩和』
出産前よりしばらく入院をされていたので、関わる機会はたくさんあったはずなのに。
その妊婦さんが一番望んでいたことは腰痛に対するケアだとわかっていながら、その時に何もできなかった自分に落ち込みました。
これをきっかけに、私は、妊産婦さんに向けた身体のケアを学び始めました。
妊娠中だから仕方がない、では済ませたくない
どうしたら腰痛が緩和できるのか、ベルトの装着以外に楽にする方法はないのか、私の模索と学びの日々が始まりました。
産前産後の痛みや不調を解決する方法について、思いつくことを手当たり次第学びました。
妊産婦向けのアロマセラピー
オイルトリートメント
産前産後向け整体
骨盤底筋セミナー
産前産後の体の知識など…
常勤で夜勤もある勤務をしながら、休日はほぼ学ぶ時間に充てる、そんな新婚生活を送っていました。
学べば学ぶほどに、こんなことも知らないで、今までよく助産師をやってきたなと、恥じるほど。ウィメンズヘルス分野の身体の知識について、私の学んできた助産師教育には含まれていないことばかりで、夢中で学びに没頭しました。
ある程度知識と技術が伴ってきた頃に、自身の妊娠が発覚しました。
自分で体現!心地よく過ごした妊娠中〜産後
学んできた知識と信頼する人のサービスを使って、妊娠中の体づくりをしてきました。
初期に腰痛を発症しましたが、どうして生じるのかがわかっていたのでセルフケアで改善することができました。
つわりの症状も、知識と情報に助けられ、症状が軽減し、楽に過ごすことができました。
妊娠後期でも、後ろ姿が妊婦じゃないみたい!と何人にも言われるほど。
元気に産休まで勤め、無事に出産することができました。
高齢初産でしたが、会陰切開もせず、出血量も少なく出産することができ、産後の今も穏やかに元気に過ごしています。
私は、妊娠中〜産後の知識や生活上の工夫(セルフケア)、体の使い方を知っていることで、心身の不調を減らすことができると考えています。
そして、妊娠中〜産後の時期を、この時期だからこそ経験できる体験として、楽しみながら、心地よく過ごすことができると思っています。
サロン開業に向けた想い
もし十分に知識がなかったとしても、頼れる専門家が身近にいることで、心身が不安定になりやすいこの時期を、できるだけ波風が立ちにくい状態で乗り越えることができると思っています。
どうしても専門家の手が行き届かないことで、
妊娠中〜産後だから仕方がない、と『痛みやつらさ』を我慢することが多いこの時期の女性に対して、
我慢するばかりではなく、快適に心地よく過ごすことが選べる、ということを伝えたいし、人生で何度とない、この時にしか経験できない幸せを体感して、楽しんで欲しいと思っています。
これまでは、産科で勤務をする中で、外来受診時や夜勤など時間がありタイミングが合う際に、お悩みのある方を中心にお身体に触れ、関わらせていただいていました。
育児が始まり、私のライフスタイルが変わり、働き方も変わる中でも、この部分には携わっていたい、という思いが強くなってきました。
これからも、なりたい自分を追いかけて、
必要としている妊産婦さんや、産後のママに向けた活動をしていきたいと思っています。